2007年06月24日

新王者誕生/宝塚記念回顧

牝馬として64年ぶりに牝馬のダービー馬となったウオッカ、古馬の頂点に立ったメイショウサムソン・ダイワメジャー、ドバイで世界に強さを見せ付けたアドマイヤムーン、そして昨年の最強牝馬カワカミプリンセス。今年の宝塚記念はまさにグランプリの名にふさわしい、近年稀に見る好メンバーが揃った1戦でした。雨の降る重馬場の阪神競馬場、直線大外から抜けたのはアドマイヤムーン、ついに国内のタイトルを手にして真の王者となりました。

成績・映像など
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/takara/result/takara2007.html

ローエングリンが逃げて前半57秒台というこの馬場としては超ハイペースの流れを、馬群がやや縦長になりながら3角でメイショウサムソンが仕掛けていき、ウオッカを始め有力馬も一斉に動き出す実に見ごたえのある展開。満を持して直線先頭に立ったメイショウサムソンを内からウオッカが食い下がり、外からアドマイヤムーンが一気に並びかける。最後まで抵抗したメイショウサムソンの粘りは感服したが、それでもしっかりねじ伏せたアドマイヤムーンの強さは際立っていました。これぞ王者の競馬。これまでアドマイヤムーンには切れ味は超一級でも溜めが利かない展開で地力勝負になるとどうしても劣ると見ていましたが、今日の競馬は完全に正攻法。もともとひづめの形から重馬場が得意なのはわかっていましたがメイショウサムソンを並んで抑えたのは偉い。これで国内中距離最強を証明しました。この馬はどんどん成長してるなぁと感じます、エンドスウィープ産駒の成長力は本当に素晴らしい。そして負けたサムソンも強かった。2頭とも胸を張って秋は海外にいけるでしょう。日本での再戦を期待します。

惨敗を喫したウオッカ、やはり牝馬でこのローテーションは過酷だったのか、はたまた馬場の悪化で持ち味が出なかったか。個人的には馬体の出来、調子は完調に思えました。体重も増えて、馬体も充実、張りのある非常に素晴らしい状態。ただスタート直後から掛かってかなり消耗してましたし、緩い馬場も彼女の持ち味を生かすにはまったく不向きな舞台だったと思います。それでも古馬の牡馬相手にあれだけの見せ場をつくってみせた根性、それこそがあの馬の強さだと思います。今後の予定はわかりませんが、まだまだ強くなる馬だと思いました。今日はある意味完敗ですが、条件変わればこのメンバーでも勝負になる馬だと思います。

さて、これで春のGIもすべて終わって、完全に夏競馬モードに突入です。僕は実はこの時期の競馬が一番雰囲気が好きです。未来のダービー馬候補たちがデビューする新馬戦、夏の太陽が燦燦と照りつける眩しいターフを見るとワクワクします。競馬というものがここから始まっていくんだなぁという感覚、それこそが僕が競馬を好きな理由に深いところでつながっているような気がします。POG的にも非常に楽しい季節ですね、昨年の結果と今年の指名馬も次回ちょっとだけ紹介してみます。
posted by 馬砂雪 at 21:05| Comment(0) | TrackBack(1) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月03日

ダービー終わっても競馬は続く/安田記念・英ダービー回顧

ダービーが終わってちょっと呆けてましたが、いい加減切り替えないと。。

成績・映像
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/yasuda/result/yasuda2007.html

安田記念はダイワメジャーが貫禄勝ち。いまや現役馬でも安定度No.1でしょう。かつては苦手としていた長い直線の東京コースでも最近はまったくもって強い競馬。昨年のマイルCSに続いて春秋マイルGI連覇を果たし、名実ともに最強マイラーの座を手にしました。

ドバイ帰りで体調も心配していましたが、馬体は完璧に維持されておりさすがの仕上げ。競馬ぶりも相変わらずで、決して切れるわけではないけど、じわじわと伸びて抜かせない。今回は前を行くコンゴウリキシオーが粘りきるかという展開でしたが、しっかり抜いてきっちり勝つ。思うに、安藤勝己という騎手と一番手があっている馬なのかもしれません。

1番人気スズカフェニックスは追い込み届かず5着まで。パドックの出来は申し分なく、これで負けたらそれこそ距離かなと思っていましたが案の定。東京新聞杯を勝っているとはいえ、本質的にはスプリンターに近い体のつくりで、今回のような先行馬のペースが速い、厳しい流れでは距離限界を感じました。

香港馬ではジョイフルウィナーの出来が一番良かったように見えましたが、最先着のグッドババが7着と軒並み案外な成績。外国馬って期待されてるとコケるし、注目されてないと来たりするんですよねぇ。安田の香港馬はもやは恒例行事になりつつありますが、日本の馬場の適正云々より、馬自身の出来をしっかり見極めないとだめだなと思いました。

それにしても印象的だったのは勝利騎手インタビューでのアンカツの一言。「先週は期待に応えられずに申し訳ありませんでした」。今日もGIで人気馬に騎乗して見事勝利を収めたわけですが、やはりダービーの1番人気に応えられなかったということは騎手にとっても相当負担が掛かっていたみたいです。松国さんは完全にインタビューできる状態でなかったと聞きましたし・・・。そういう意味でアンカツさんの安堵の笑顔がみれたのは良かったなと思いました。ホウオーにしてもまだまだ今後のある馬、やっぱりアンカツ党としてはこれからもこのコンビで頑張ってほしいです。

話変わって、昨日行われた英国ダービー、1番人気のモンジュー産駒Authorizedが圧勝しました。圧倒的に強かった、そしてフランキーの雄たけび。合田さんじゃないけど「欧州競馬七不思議」に数えられたフランキーのエプソムダービー未勝利がついに破られました。あれだけの名声を得た世界最高のジョッキーでもダービーを勝つということがいかに難しかったか。最高のパートナーを得て、最高のパフォーマンスでやってのけるあたりがさすがです。モンジューといえば初年度産駒のモティヴェイターがダービーを勝って一躍注目を集めましたが、今回の2勝目でサドラー後継の地位を確固たるものにしたのではないでしょうか。軽いフットワークと飛びの大きなスタイルで、スピードとパワーを兼ね備えた素晴らしい馬で、凱旋門賞に挑戦予定のウオッカ、メイショウサムソンにとっては最大の壁になる可能性が高いですね、この馬なら日本のGIでも勝つんじゃないかな。
posted by 馬砂雪 at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月27日

勝ってこその夢/日本ダービー回顧

夢破れたあとには何が残るというのか。
ウオッカが勝った、ホウオーが散った、そして競馬が成った。

成績・映像など
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/derby/result/derby2007.html

牝馬の勝利という劇的な結末を迎えた今年の日本ダービー。ウオッカは直線で華麗に突き抜け、17頭の牡馬を相手に頂点にたってみせた。そして圧倒的な一番人気をあつめたフサイチホウオーは直線で伸びきれずに7着惨敗。歴史的な勝利を手にしたウオッカは、府中の直線で上がり33.0秒という究極の脚を繰り出した。(個人的に角居先生は)認めたくないが、オークスではなくダービー挑戦が英断であったということを自ら証明してみせた。脱帽を通り越して尊敬しなくちゃならないのかもしれない。

ただ、レース内容は少々波乱含みではあった。2番人気に推された皐月賞馬ヴィクトリーがスタートで出遅れて後方スタートという予想だにしない展開で幕を開けたこのレース、行くはずの有力馬が行けずにペースはかなり緩い流れに。1000m通過60.5秒は歴代のダービーと比べても決して遅すぎる時計ではないが、今年の馬場は非常に時計が速く、それでこのラップは完全にスロー。ヴィクトリーは出遅れながらも先行して脚を使ってしまい、フサイチホウオーもまた道中掛かり気味に手綱を引っ張って先行。ウオッカは内でじっと溜めて最後の直線までロスのない競馬。一番ラッキーだったのは単騎のマイペースに持ち込めたアサクサキングス、また同じく理想的な流れで先行できたサンツェッペリン。この2頭が前に行ってそのまま残ったのはある意味必然で、ヴィクトリーの出遅れがあったとはいえ、3、4コーナーであまりに2番手集団に動きが少なかったのも原因だろう。よって、最後の直線では完全な瞬発力勝負の展開になり、切れ味で勝るウオッカとアドマイヤオーラが中団好位から脚を伸ばすという展開になった。ダービーでこれだけ速い上がりの馬が多くいたのは初めてだし、持久力勝負では少々分が悪かった牝馬のウオッカにとってはまさに絶好の展開になったことは間違いない。アドマイヤオーラにしてもそれは同じ。

ただ、ウオッカに関しては以前から言っていたように距離が伸びてこその馬だと思っていたので、この舞台で大いに輝いたことには正直あまり驚きはない。ただ、あまりにも鮮やか過ぎる結果に戸惑いはしたけど。この馬が勝った阪神JFの回顧で、この世代の牝馬はダイワも含めて相当にレベルが高いと評したが、この歴史的快挙を成し得てしまうほど強いとは正直予想できなかった。改めて角居調教師の挑戦が価値のあるものだったのかを考えさせられる。この馬は、凄く切れる脚が使えるのに、それが持続して長く脚が使えるという、一見相反するような特徴を持ち合わせている、それってディープインパクトみたいだな、と思ったりもしました。

フサイチホウオーは、あれだけの上がり勝負になってしまうと厳しいのはわかるが、それにしてももう少しやりようはあった。ペースが遅いなら自分から動けばいいだけの話で、それができるほど甘い舞台ではないとはいえ、直線で一度も先頭に並ぶことがなく負けるというのは・・・。ダービーの単勝1.6倍1番人気という数字を裏切ったこの罪は相当に重い。それは馬に力が足りなかったという単純な理由なのだけど、託された夢を裏切ってしまったということの重みはこれかも圧し掛かってくる。東京コースでは手前替えがうまくいかないのでと、不安な面もあったが、レース前のイレ込みや道中の掛かり具合、追って伸びないことも含めて、まだまだこの馬は弱いんだということを自覚させられたレースだった。もちろんこれまでの戦績や、この馬の可能性はまったく疑いようのないもので、再びこの東京の舞台で今日失ったものを取り返しにきてくれると信じたい。

個人的には仕事でなかなか忙しい最中に、自分の応援している馬が1番人気でダービーを向かえて、正直ここまで来れた時点で8割満足かなぁなどと思っていましたが、終わってみてどうでしょう。勝てないということがなんて悔しいことか。これは来年も自分の見初めた馬がダービーで人気してもらわないと収まらないぞといきり立ってしまうぐらい、そのぐらい悔しいし、そして、やっぱり競馬ってのは負けることがあるからこそ追いかける価値があるんだなあ、などと思いました。勝たなければ意味がない、その勝ち(価値)をすべての人が求めるからこそ、このレースが輝かしいんだなと。今年、ホウオーを買って負けた人も、また次のダービーへ夢を賭けてみてはいかがですか。まだレースの余韻に浸りたいところですが、競馬は待ってくれません。すでに来年のダービーへ向けた挑戦は始まったのですから。


そういえば、阪神JFの回顧で松国さんと角居調教師の師弟対決の行方が気になると書きましたが、まさかこのような形で決着を得ようとは思いもよりませんでした。自ら育てたダービー馬タニノギムレットの娘に敗れた松国センセイの心中は・・・。ジャングルポケットも負けていられない、タキオン(アドマイヤオーラ)に負けたままでもよろしくない、まだまだいろいろな代理戦争は終わりそうにありませんね。
posted by 馬砂雪 at 21:47| Comment(0) | TrackBack(2) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月20日

2強が抜けた穴は・・・/オークス回顧

飲みに忙しくてレース予想が書けなかった・・・。桜花賞1、2着が不在の混戦オークスは5番人気のローブデコルテが直線一気でベッラレイアを差し切り、見事樫の女王に輝きました。

成績・映像など
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/oaks/result/oaks2007.html

しかし驚いた、ローブデコルテが勝ったこともそうだが、結構人気していたという事実を後から知って余計に驚いた。やっぱり鞍上福永祐一が「オークス男」ということで売れてた部分もあるんだろうか。。

確かにパドックの出来は秀逸でした。後だしだから恥ずかしくてあんまり書きたくないですが、当日パドックで一番よく見えたのはこの馬、芦毛の馬体がうっすら汗をかいて非常にバランスの良い肉付きが印象的でした。じゃあなぜ馬体チェックで軽くスルーしたのか・・・。うーん、正直こぢんまりした馬で、しかもまとまりが良すぎるきらいがあるのでマイルまでの距離がベストかなという意識があったからです。実際今日のパドックの評価は高くても、あくまでこの馬の状態の問題であり、オークスの距離に適正があるとは思えないので馬券的にはまったく無視。そういえば2年前のオークスの時、このブログで「3歳牝馬同士の2400m戦は1700m戦ぐらいの意識で買えばいい」というようなことを書いたのを思い出しました。牝馬の場合本当の距離適性がはっきりしてくるのは古馬になってから、3歳同士でやってるうちは距離適性より馬の完成度と仕上がりを重視すべきと。まさにそんな感じでしたね。ローブデコルテといえば、この馬が勝った新馬戦は函館競馬場で生でみたんですよねぇ。牝馬ながら牡馬相手に中距離で勝って、あとでこのままGI直行するという話を聞いたときに陣営の期待の大きさを感じたのを覚えています。どちらかというと桜花賞かなと思っていた馬ですが、まさかオークスを勝つとは。ちなみにそのときの鞍上は安藤勝己騎手、なんという皮肉・・・

ベッラレイアはいつになく前につけて、直線では早めに抜け出す横綱相撲。結果的には負けたとはいえ、間違いなくこのメンバーでは一番強い競馬をしたといえるでしょう。展開のアヤといってしまえばそれまでですが、GIで初めて1番人気の重圧を背負った秋山にとっては、少しでも不利のないよう前につけたいという気持ちがあったはず。今日のペースは前半かなり早く、追いかけた馬たちはほとんどが失速していたように、あの展開で番手から最後まで凌ぎきろうかという脚が続いたこと自体この馬のポテンシャルの高さの証明になりました。だが、クラシックは終わってしまった・・・。平田調教師にとっても、秋山騎手にとっても「この次」がいつになるかわからないビッグチャンスを逃してしまった悔しさは計り知れないでしょう。そして「2強」がいなかったここで勝てなかったということの大きさも。

結果からいってしまえば、2強の不在を余計に印象付けた内容のオークスでした。桜花賞4着のローブデコルテが唯一の対抗勢力だったベッラレイアをねじ伏せた。カタマチボタンが凡走しているので簡単には言えませんが、ここにウオッカ、ダイワスカーレットが出走していたら、やはりもっと高レベルの競馬をみせていたのではないでしょうか。感冒というアクシデントでオークス回避となった桜花賞馬、あえて牝馬同士の争いから牡馬との戦いへ矛先を変えた2歳女王。勝ったローブデコルテ以上に2頭のことばかり考えてしまいます。ダイワの復帰はおそらく秋になるでしょうが、ウオッカはそのチャレンジの答えが来週出ます。果たしてどれだけの競馬を見せてくれるのか?

いよいよクライマックスです。

robe.jpg
(おまけ)ローブデコルテの新馬戦、ボケてるけど
posted by 馬砂雪 at 21:25| Comment(1) | TrackBack(1) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月13日

1着馬だけ買ってない・・・/ヴィクトリアマイル回顧

なんというはずし方・・・さすが俺。_| ̄|○

成績・レース映像
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/victoria/result/victoria2007.html

東京競馬場5週連続GIの2週目を飾るヴィクトリアマイルは、先週に引き続き大荒れの結果に。勝ったのは松岡正海鞍上のコイウタ、カワカミプリンセス、スイープトウショウの人気両馬は馬群に沈み、上位には中穴クラスが。

予想の時点で、カワカミは体調不良が本物とみて馬券対象からは完全にはずした。ここまではよかった。そして注目馬として馬体、調教ともによかったアサヒライジング、キストゥヘヴン、デアリングハートの3頭を推奨、その3頭はそのまま2〜4着にくるという大健闘。これも当たった。でも軸はスイープトウショウ・・・、しかもコイウタがらみは・・・。素直にアサヒの複勝にしておけばよかったものの、欲をかいて結果損をしました。

後出しであれですが、コイウタも馬体自体は非常に良いと思ってました。前走の競馬は牡馬相手に軽量とはいえ健闘でしたし、かなり状態が良くなったなという感じを受けました。でも、この馬の実力を考えると、正直東京マイルでガチンコ勝負は厳しいんじゃないかと見ていたので、馬券点数を絞った時点であえてはずしました。結果的に前が止まらないような展開だったとはいえ、松岡の積極的な騎乗、馬の頑張り、見事としか言いようがありません。フジキセキ産駒としては芝のGI初勝利ですね、馬主の前川清さんや騎手の松岡もGI初勝利、本当におめでとうです。ただ、松岡はいくら若いとはいえ、もう少しインタビューのコメントは気を使えよ・・・関係者の手前もあるんだから。

2着アサヒライジングは明らかに体調上向きが見て取れたということ、今回同型馬不在で楽に先手が奪えるなど、好走する要素がたくさんあるように思え、素直に期待していました。しかし強いけども相変わらず勝てない馬ですね。デアリングハートも馬体の張りが明らかに変わってきて、スムーズなら一発あるなと思っていたら案の定。4着のキストゥヘヴン、アサヒライジングはコイウタと同じ昨年桜花賞の上位馬。この世代はカワカミプリンセスが居なかった若干低レベルの桜花賞だったという見方をしていましたが、どうしてどうして、条件さえ整えば十分やれるだけの実力はさすがに持っています。

カワカミプリンセスの敗因は、まだ詳しくレースを見てないんであれですが、おそらくは調整失敗からくるものだと思います。スイープトウショウが届かなかったのは、前残りの馬場もありますが、どこかで衰えがあるのかもしれません。いずれにしても、カワカミプリンセスはここで終わるような弱い馬ではないので是非ともしっかり立て直して名馬の威厳を取り戻していただきたい。

※追記
自宅に帰ってからビデオでレースを見返してみましたが、スイープトウショウの直線の走りは明らかにフォームもおかしく、半ばで一杯になっていた。普段のスイープの走りでなかったことは確かで、カワカミ同様体調的に問題があったのかもしれない。

ただまぁ、こればっかりは仕方がないことだとはいえ、毎週毎週GIが荒れるとファンも買う気が失せるよなと・・・。オークス、ダービーは大荒れは考えにくいと思いますが、今の流れでは何があるかわかりません。とにかく強い馬が強い競馬で勝ってくれればそれで良いのですが。
posted by 馬砂雪 at 22:05| Comment(2) | TrackBack(1) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月06日

雨中の大波乱/NHKマイルC回顧他

N響のファンファーレはやっぱりいいわぁ・・・

成績・映像など
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/nmc/result/nmc2007.html

NHKマイルCはまさかまさかの大波乱、ブービー人気の牝馬ピンクカメオが大外から一気に差しきり優勝。内田博幸中央GI初制覇は単勝7千円台、3連単あわや1000万馬券という超特大のサプライズを引っさげてのものでした。2着は1番人気のローレルゲレイロ(また2着か・・・)。3着が最低人気のムラマサノヨートーでは当たらなくても仕方ないかな・・・。雨で馬場が渋っていたとはいえ、この結果はうーん、いろいろ考えられますなぁ。GIが荒れまくるというのもファン離れを促進しそうですし・・・。

ピンクカメオは金子氏の馬で、父フレンチデピュティ。といえばもちろん2001年のマイルCを制したクロフネと繋がってくるわけです。あの年は2着のグラスエイコウオーも同じ父フレンチでした。そして兄に同馬主、同厩舎のブラックホークがいるという血統背景もまたストーリーを感じます。東京マイルはうってつけの舞台だったか。しかしながら桜花賞でぼろ負けした後のレースで、重賞すら未勝利、いくらウチパクとはいえ買えませんよ、普通。最近このレースは牝馬が強いですね、今日はまいった。これまではマイルぐらいまでしか使われてないけどオークスへはいくのかな?

人気馬総崩れのなか、踏ん張って見せたローレルゲレイロはやはり偉いというべきか。この馬はかなり馬体や走りに窮屈なところがあるので最後の直線で伸び切れないところがある。東京コースということでそれで嫌ってみたんですが、どうしてどうして。今回は内から接戦になったのも良かったと思います。前から思ってたのですがキングヘイロー産駒は東京でよく走りますね。


話変わって、土曜の重賞。京都新聞杯ではタスカータソルテがやってくれました。パドック見たときからこの馬が勝つな、なんて思っていましたが、直線ではなかなかの伸び脚をみせて重賞制覇、父ジャングルポケットの産駒として3頭目の重賞ウイナーとなりました。それが一番うれしい。正直メンバーレベルを考えるとダービーで通用するかどうかは怪しいところですが、父の得意だった東京コースで真価発揮といきたいですね。ホウオーとジャンポケ産駒二枚看板になったということが頼もしい。あのタキオンですら初年度は重賞ホースが2頭しか出なかったことを考えると、想像以上に頑張ってますね。ギムレットもウオッカだけでなく、ヒラボクロイヤル、ゴールドアグリという重賞勝ち馬を出し、アドマイヤコジーンもアストンマーチャン始め頑張ってます。今年の新種牡馬はほんと凄いかも。サンデーが居なくなった影響も大きいとは思いますが。

ダービー、オークスへ向けてだいたいコマが出揃いました。どうやらクラシック上位組みに対抗できそうな新興勢力は存在しないようですね、牡馬はフサイチホウオー、ヴィクトリー、アドマイヤオーラ。牝馬はウオッカ、ダイワスカーレット、ベッラレイア。このメンバーがやはり最上位です。まぁダービーに行く牝馬もいるんであれですが、この中にダービー馬、オークス馬がいるんじゃないかな。
posted by 馬砂雪 at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月30日

天皇賞、ウオッカ、香港etc

メイショウサムソンはなかなかの役者でした。良い手応えで早め先頭に立ち、がんばってがんばっての押し切り勝ち。近年ゴール前での差し比べとはいってもいわゆる「切れ味勝負」が多く、馬体を併せてからの粘り比べをする馬は少なくなりました、GIでああいう競馬をする馬は貴重であり、首の上げ下げでキッチリ勝ってしまうメイショウサムソンという馬の奥深さに改めて感服しました。昨年末はなかなか絞れず苦しんでいましたが、今春はだいぶ絞れてきて競馬ぶりも成長が伺えます。ディープとは違いますが、個性的な名馬としての資質十分、ライバルのドリパスが故障で戦線離脱してしまったのは残念ですが、しばらくは王道を走ってもらいたいですね。

馬場が良かったとはいえペースはかなり速めで、その流れを前から楽に追走していたデルタブルースにとっては絶好の展開だったはずですが、4角過ぎで失速して惨敗、写真やパドックを見る限り、まだ絞り切れてなかったのが敗因だと思います。調教師は速い馬場を敗因に挙げていますが、サムソンだってそういうタイプ、結果的に時計が速かったというだけで根本的にはそこじゃないと思います。

アイポッパーは1番人気で4着。出遅れて後ろから、外をまわしての競馬が痛かったというのもありますが、結局そういう言い訳しながらも4着に来ているわけですから力はあります。でも、GIを勝ちきるだけの力ではなかった、それだけのこと。この馬は運もあまりありませんが、展開向かないとGI勝てないという時点で力不足なのかもしれません。


さて、その夕方、香港ではクイーンエリザベス2世Cにアドマイヤムーンが出走。香港の英雄、ヴェンジャンスオブレインと人気を分けましたが、キネーン鞍上の伏兵ビバパタカに敗れ、ヴェンジャンスにも先着を許し3着でした。3角から動いていく脚は良かったですが直線に入ってからの手応えは正直あまり良くなく、早々と手前を替えていかにも余裕なさそうに見えたので不安に思っていたら案の定伸びない。最後は地力でなんとか3着まできたものの「勝つ脚」とはかけ離れたものでした。鞍上は状態は良かったと言っていますが、パドックの状態も確かに良さそうに見えました。しかし体重は減っておりドバイからの直行で調整が思うようにできず、見えない疲れがきていたように思います。ベストのムーンなら決して差しきれない流れではなかったでしょう。宝塚でのサムソンとの再対決は見物です。


あとウオッカのダービー参戦が正式に決定したようですね。正直、複雑というよりは残念な気持ちが大きいです。ダイワやベッラレイアとの勝負付けは終わっていないというのに、あえてダービーに行く必要があるのか?確かに角居調教師はオークスは既に勝っていてダービーは未だ参戦したことがない舞台、気持ちはわかりますが、無視されたライバル達はどうなるのか。「牝馬に敵なし」の状態なら大いにかまいませんが、これでは他陣営も納得がいかないことでしょう、というわけでダービーでは私的にはヒールに徹してもらいましょう。ダイワと同じ厩舎のフサイチホウオー始め、強力な牡馬勢で完膚無きまでに負かしてあげてください。ウオッカが強いのは誰の目から見ても明らかですが、「今年の牡馬なら勝負になる」という調教師の判断が大きな間違いだったと気付かせるような走りを期待しています。

GW突入でほんのちょっとだけど休めます、たまには競馬を忘れてゆっくりするのもいいかも。
posted by 馬砂雪 at 11:49| Comment(0) | TrackBack(0) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月22日

オークスにつないだ末脚/フローラS回顧&ジョッキーマスターズ

オークストライアルのフローラSは圧倒的に人気を集めたナリタトップロード産駒のベッラレイアが豪快に差しきって、一気に優勝候補に名乗り出ました。2強でほぼ決まりと思われていたオークス戦線も、この結果を受けて大きく様相が変わってきそうです。

成績・映像など
http://jra.jp/datafile/seiseki/replay/2007/042.html

今日はというより、今日も厳しい展開を強いられたベッラレイア。出負けこそなかったものの、道中は他馬の執拗なマークにあって馬群の中からなかなか抜け出せない状況。しかも、有力馬のイクスキューズが開幕週の馬場でマイペース逃げというのも最悪の展開、僕自身は直線向いた時点ではほぼ負けると思っていました。直線でも前が壁になりいったんブレーキをかけたあとに大外に持ち出すというロス、先頭のイクスキューズはセーフティリードに思われ、万事休す。そこからが凄かった、一気の伸び脚で前を射程圏に捉えると、豪快なフットワークで最後までしっかり伸びて最後は少し余裕を残しての差しきり勝ち。イクスキューズは最後だけ止まっていたわけではなく、差してきたベッラレイアとミンティエアーの伸び脚が凄かったということでしょう。亡き父に捧げる初重賞Vが次に控える大一番への夢をつなぎました。

この馬は新馬戦を勝ったときから、その勝ちっぷりの凄さにかなりの「大物」として騒がれましたが、如何せん運がなかった。2戦目は抽選もれでクイーンC除外となり、回ったすみれSでは展開に泣いて脚を余した3着。気を取り直してフラワーCを登録するもそこも除外、まわった中京あざみ賞では小回りで致命的ともいえる出負け最後方追走。しかしそこから大外を回って豪快に差しきった末脚はまさしく本物で、秋山騎手が惚れ込むだけのことはあるなと思いました、というか余程自信がなければあんな乗り方できませんw。それでもって、今回、重賞初挑戦ながらも圧倒的な1番人気に応えての快勝。長く素晴らしい伸びをもつ末脚は明らかに東京コース向きで、牝馬路線でも上位に位置するイクスキューズをある意味「ハンデ差あり」の内容で楽に差しきって見せたことからも、オークスでは2強に対抗できるだけの実力は十分に備わっている可能性があります。個人的には東京2400mならダイワよりウオッカだと思いますが、ベッラレイアはまだ底を見せていない馬なので、非常に楽しみです。それにしても、ナリタトップロードは孝行娘ができてよかったなと思います。


話変わって、本日は東京最終レース後にエキシビジョンレースとして「第1回ジョッキーマスターズ」が行われました。すでに引退された往年の名ジョッキーたちが集まって、レースをしてしまおうというこの企画、これまでJRAで行われたイベントの中でも非常に面白い試みで、関係者、ファン、どちらもかなり好評でした(と聞いています)。東京競馬場にも、最終レース後に非常にたくさんのお客さんが残っていて、いかに注目度が高かったか、みんな楽しみにしていたのかがわかりました。レースのほうは松永幹夫元騎手がイソノルーブルの勝負服で逃げて、その他の方々はやや控えめ、一瞬大外から根本さんがまくっていくかと思われたものの力尽き、直線ではみんな注目岡部さんも必死に追うも、外から的場さんに交わされ、内で粘った本田さんと河内さんが壮絶な(?)叩きあいに外から安田隆さんが猛追という非常に見ごたえのある展開。結局河内さんが1着で駆け抜けて、無事全馬ゴールインできました、残念ながら中野さんは斤量が重すぎた(59キロ)ようです・・・。加藤さんはどこにいたんだ?

まぁこんなことを言ってもあれですが、ミッキーも本田さんも直線入っても追わねーし、こりゃみんな岡部さんに華持たせようと大変そうだなと思ってしまいました。みんながマジになって審議にならなくてよかったですw。でも本当に楽しい企画でした、馬券の売り上げに関係のないところでファンを大いに喜ばせるこういった企画をどんどん実現してくれるとファンとしても最高なんですが。今度は往年の名馬を復活して「ダービースタリオンマスターズ」をやってもらいたいものですね(お約束の発想でスイマセン)、ジャングルポケットの単勝を全力買いしますw

ジョッキーマスターズ成績・映像など
http://jra.jp/tokyo_go/event/jm/index.html
posted by 馬砂雪 at 21:39| Comment(0) | TrackBack(2) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月17日

歴史が繰り返しちゃったよ・・・/皐月賞回顧

こんなタイトルは書きたくなかったけど、本当に父と同じ3着になってしまうなんて・・・。1枠1番、2番人気3着。6年前に父が歩んだ道を、息子もたどってしまった。この先にあるのはダービー制覇といきたいところだが。

成績・映像など
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/satsuki/result/satsuki2007.html

まずはヴィクトリー田中勝春あっぱれです。戦前から予想していたとおり、この馬の潜在能力は本当に恐ろしい。今回も自分からどんどん先行していくという積極的な競馬で主導権を握り、前半は平均よりやや速い59.4秒。ただし、そこからはそれほど引き離さずうまくペースダウンすると直線でもまったく止まらず、一度は外のサンツェッペリンに並ばれながら抜き返す勝負根性もみせて見事ハナ差勝ち。勝春騎手にとっては15年ぶりの中央GI制覇ということで非常にめずらしい、もとい、素晴らしいシーンを見れたことには感動を覚えました。ヴィクトリーは1週前追いで坂路調教中に放馬、空馬のまま48秒台を計時。その影響か直前追い切りでは助手が鐙を長くして天神乗りのようなスタイルで放馬されないように注意を払いながらの調教となりました。最後1Fが14秒台というグダグダの内容。自身のせいとはいえ、2週連続で思惑通りの調教ができなかったにも関わらず、この結果ですから凄い。直線でも首が高く、走るフォームもバラバラ、ずっと右手前で走っていたようにはっきりいってまだ完成にはほど遠い走りです。それでも勝ってしまうのだから末恐ろしい。

フサイチホウオーはいろんな意味で残念でした。あの枠に入った時点である程度極端な競馬にならざるを得ないのは分かっていましたが、結果的にスタートがあまり良くなかったため後方からの位置取りになりました。道中は常にマークを受けて外に出すタイミングが難しく、結局4コーナーでは他馬に迷惑をかけつつやや強引に外に出すことになりました。そこからの末脚は凄まじいもので、まさに豪脚、これまでで一番強さをみせた瞬間でしたが時既に遅し。着差が着差だけに、「スムーズに先行できたら」「もっと早めに外に持ち出せたら」などといろいろなタラレバは想像してしまいますが、枠順も含めて勝負、こればかりはどうしようもない。アンカツの騎乗ミスを指摘する向きもありますが、あの枠の時点で出来ることは限りなく制限され、さらに厳しいマークがあるなか人気薄の逃げ馬を捕らえきれなかったというのは正直鞍上責めても仕方ない気もします。4角で膨れたのは馬の不器用さもありますし、中山内回りコースは狭すぎたということも言えます。仮に1番枠からスタートを決めてしまった場合、あの馬の気性だと掛かる恐れもあったわけですし、逆に後ろからいっても内を突いて詰まったらそれこそ最悪、ギリギリの選択をしていって、結果ハナ差負けは勝ち馬、2着馬を褒めるほかないでしょう。

2着のサンツェッペリンには驚きましたが、前走は先行できず持ち味を活かすことなくの惨敗でしたから、展開の有利を見方につければこの好走は読めたのかも知れません。テンビー産駒がこれだけ走っちゃうというのは、全体のレベルが下がったのかこの馬がテンビーにしては走るのか、まだ分かりません。これまでの相手関係を考えると決して弱い馬ではないのですが、今回は明らかに展開の助けがあったと言えるでしょう。3番手以降の馬の仕掛が遅れたことで最後まで粘ることができました、しかし最後差し脚を見せたようにしぶとさは本物です。

1番人気アドマイヤオーラ、こちらもホウオー同様あまりいいスタートではなく、道中はずっとホウオーの後ろにつけてマークする形に。そのせいか、4コーナーでの動きだしもワンテンポ遅れてしまい、差を縮めるために直線でインをつくもゴール前ではやや止まってしまってホウオーとは差のある4着。上がり3Fはホウオーと同じく33.9秒という中山内回りとしてはかなり速いものでしたが、仕掛けた位置とコース取り、ゴール前での動きはすべてにおいてホウオーに完敗の内容。直線の距離が長くなり、全体距離も伸びるダービーでの逆転は難しいのではないかという印象を持ちました。


しっかし、本当にホウオーは存在感のある競馬をしてくれました。父の時の皐月賞はアグネスタキオンという主役馬がしっかり勝ったので今回ほど「惜しい」という感じはありませんでしたが、スタート後に躓いてあれがなければあるいは・・・という思いはありました。今回のはちょっとした展開のアヤで十分ひっくり返る内容だっただけに悔しい、でも不器用なところ含めて親父さん似かな。レースそのものでいったらジャングルポケットより同厩の先輩、タニノギムレットの皐月賞ににていたかもしれません。あの時も勝ったのはブライアンズタイムで、2着に伏兵、大外まわったギムレットは差し届かず3着。ギムレットはその後、マイルCをはさんで日本ダービーを勝ちました。ホウオーが幾ら強くても、タイトルがなければ名馬として語られることはないかもしれません、父も先輩も通った道、日本ダービー制覇へ、今度こそ夢を叶えて欲しい。もうその実力が備わっていることは、みんなが分かったんだから。
posted by 馬砂雪 at 12:28| Comment(0) | TrackBack(0) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月09日

名馬誕生の瞬間を見た/桜花賞回顧

美しい栗毛の馬体を一糸乱れぬ完璧なフォームで弾ませて、直線をまっすぐ突き抜ける。ゴール手前で勝利を確信した名手の右手が早々と挙がり、その瞬間、第67代桜花賞馬ダイワスカーレットが誕生した。名馬誕生の瞬間を目にした感動に心が震えた。

成績・レース映像
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/ouka/result/ouka2007.html
勝利騎手インタビュー
http://jra.jp/JRADB/asx/2007/09/200702090611w.asx
全周パトロール
http://jra.jp/JRADB/asx/2007/09/200702090611a.asx


3強対決と言われていた今年の桜花賞。オッズは単勝1倍台のウオッカが断然人気でついでアストンマーチャン、ダイワスカーレットは単勝5.9倍の3番人気でしたが、直線ではその3頭が並ぶシーンもあり、一瞬3強で決まるかに思えました。しかし、アストンマーチャンはそこから伸びずに失速、先に仕掛けたダイワとウオッカの一騎打ちとなり結局最後まで脚色衰えることなく伸びきったダイワが勝ち、ウオッカが2着、3馬身以上はなされてカタマチボタンが3着に飛び込んだという結果になりました。

なんといっても、ダイワスカーレット、本当に素晴らしかった。パドックでの馬体はまさしく究極のデキで牡馬と見紛う筋肉の鎧をまといつつ、品のある芸術品のような華麗さを併せ持つ輝くような馬体。これまでそれなりに多くの馬の馬体を見てきましたが、牝馬でこれだけのバランスと筋肉、完璧に調和のとれた馬体を有した馬はいませんでした。それは新馬戦でパドックを見たときから感じたことで、「この馬はいずれGIを勝つ」と呟き、ブログでも再三この馬について触れてきました。信じていたことが現実となったのは素直にうれしいです。今回のレースの直線での走りを見て、自分としての理想の競走馬、その一つの型を確認できたという思いがあります。上でも触れましたが、直線ではほぼまっすぐに伸び、手前を変えてからまったくフォームの乱れもなく最後まで脚が変わらない美しい走りを維持していました。これは馬体のバランスと筋肉、そして馬自身のもつ心肺機能のすべてがかみ合ってひとつになった結果です。基本的に馬体からはマイルがベストですし、その思いは今も変わりませんが、すべての要素が完璧に調和が取れた今、仮にオークスの距離で他馬とまともにやり合っても、負けないのではないかという風にも感じます。マイラーとして完成されているのではなく、競走馬として完成されているということです。珍しくアンカツが早々とガッツポーズをしたのも印象的でした、鞍上も自分の信じた馬、それが名馬であると心から確信したのではないかなと勝手に思って一人で感動してました。

敗れたウオッカ。負けてなお、強しといったところか。ダイワやアストンが外枠からかなり長い間外目を走って先行したのに対し、早々と内目につけて後方から折り合いのついた同馬。ペースは遅く、ゆるい流れを早めに動いてチューリップ賞と同じような展開、流れで直線でダイワに並びかけようとするところまではまったく一緒。ただ今回はダイワのアンカツは、ウオッカが並ぶまで待ってはくれなかった。ほぼ同時に追い出してもなかなかその差は縮まらず、逆に追い出すとウオッカは寄れたりする仕草をみせて自らダイワに接触してしまうようなシーンもありました。結局一度もダイワに並びかけることもできず、逆に最後は突き放されてのゴール。鞍上の四位騎手は「弾けなかった」とコメントしていますが、あの上がり勝負で2頭とも3F33秒台の末脚を使っているわけで、あれをさらに速い脚で差しきるのは至難の業。ウオッカが勝つためには直線向いた時点でダイワに並んでいなくてはいけなかったわけで、それができなかった、させなかったダイワの強さということでしょう。ただ、ウオッカも直線向いて追われてからフラフラしてフォームもいまいち安定していなかったので、個人的にはまだ馬自身完成しきっていないなという印象を受けました。それでも後続をあれだけ千切るんですから相当強いですが。パドックではやはりどこか緩さを感じさせる馬体で、馬体チェックでの評価通り、まだ成長の余地を感じました。スマートでゴツさのない馬体は距離伸びてより良いと感じますし、オークスのほうが更に向いているとハッキリ思いました。

3強の中では唯一、圏外に沈んだ2番人気のアストンマーチャン。ただ7着といっても実際はラスト100mで一気に後続に交わされたもので着順の印象ほど負けてはおらず、むしろ最後の直線もギリギリまで踏ん張ったなという印象でした。馬体の印象や走るフォームから散々言ってきたとおり、距離が1,2F長かったかなというのが率直な感想です。パドックからすでにテンションが高く、実際のレースでも掛かって外枠から前に持っていかれました。ただ鞍上もいうとおりスローペースの先団につけて理想的なポジション、そこからは比較的折り合いもついての追走だっただけに、最後の最後で伸びなかったのは距離かなというのはそのとおり。ゴール後のクールダウンで重戦車のような馬体を弾ませて走る姿をみて、「どうみてもスプリンターだよなぁ」と思いました、レースを重ねるごとにその傾向が強くなった気がします。陣営はオークスは使わず、次はNHKマイルを視野にいれているようですが、それでも距離が微妙という風に考えているようです。個人的には秋のスプリンターズSを目標にすればかなりいい結果が得られるのではないかなと思っているのですが、とにかく能力はこの馬もハイレベルで決して単なる早熟馬ではないと思います。

ところで今回の桜花賞、競馬ファンにはかなり注目を集め3強対決でかなり盛り上がりました。ただ、馬券の売り上げは芳しくなく、前年比90%程度に留まりました。僕は間違いなく今年も売り上げが下がると確信していました。3強で馬券妙味が薄く、購買意欲が薄れたというのもありますが、入場者数が増えていることからも、レースのおもしろさや盛り上がりが馬券の売り上げに直結しないということがハッキリと証明されたと思います。馬券の売り上げが下がっているという問題は、さまざまな要因の複合的な結果だと思いますが、一番の原因はファンの馬券の買い方が変化したこと、もっといえば客単価の売り上げが下がっていることなのではないでしょうか。この件に関しては、いずれ詳しく触れてみたいと思います。

さて、これでオークスは2強対決となることが決定しました。その他に忘れな草賞をかったザレマや、オークストライアルで権利取るのを条件にベッラレイアなどの伏兵候補がいますが、現時点では2頭の強さは例年と比較しても相当高いところにいると感じます。距離が伸びて他馬に付け入る隙が生まれるのか?それともやはり強い馬が強いのか?楽しみはつきませんね。個人的にダイワはPOGで他人に持たれているので本当はアレなんですが・・・、それでも自分が素晴らしいと思った馬が活躍してくれるのは嬉しいことですし今後も応援していきたいですね。来週は調教師、騎手とも同じコンビのフサイチホウオーが皐月賞に挑みます。こちらもデビューから期待していた馬、勢いのある陣営に是非とも連勝を期待したいです、っていうか勝ってくれないとPOGの採算が・・・。とにかくがんばれ!
posted by 馬砂雪 at 11:03| Comment(0) | TrackBack(1) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月02日

世界の頂点にインヴァソール!/ドバイ回顧

いやー、びびった。ディスクリートキャットの良いとこなしの惨敗っぷりに。
体調が悪かったようにはとても映らなかったし、やはり距離なんだろうか・・・

ドバイ・ワールド・カップ諸競走の成績(映像あり)
http://jra.jp/news/200704/040102.html

それにしてもインヴァソールの勝ちっぷりは鮮やかでしたね。好スタートから終始逃げるプレミアムタップをマークして、直線向いても手応えは楽。粘るタップを簡単に交わしてあとは後続とはセーフティリード。横綱相撲と言える内容でした。ナドアルシバの直線は長くてもあまり後方から一気の差し脚は決まりにくいので、スムーズにまわって今回この馬がやったようなパターンが最も理想的な競馬、現状「世界一強い馬」はこの馬なんだなと実感しました。
2着のプレミアムタップは、正直ここまでやれるほど実力がある馬だと思っていませんでしたが。今回は自身が枠入りに時間をかけて、他の馬がゲート内で待たされることになったことも含め、展開もかなり有利に傾いたのが好走の要因のように思えます。もちろん、この馬自身も昨年後半からずいぶんと力を付けてきたと思いますが。
ディスクリートキャットの敗因は距離なのか、はたまた他に原因があるのか。ちょっとわかりませんね。ここまで負けるのはさすがに想定外でした。ただこの馬独特のまるで「ネコ科動物」のような前駆の柔軟な掻き込み、フットワークが今回はスタート直後から全くといっていいほど見られず、直線ではまともな走り方ではなかったように見えました。インヴァソールとの頂上対決を期待していただけに残念ですね。
ビックリしたのは日本でもおなじみ、昨年の安田記念馬ブリッシュラックの3着。離されていたとはいえ追い込んだ馬の中では一番良い脚を使って伸びてましたし、初ダートだったことを考えるとよく頑張ったなと、合田氏もここ照準にキッチリ仕上げてきたといってましたが、改めて強いと感じました。秋の天皇賞あたりに出走すればかなり良い競馬しそうです。
日本馬ヴァーミリアンはほとんど見せ場はないものの4着。順当な着順と言えるのではないでしょうか。ヴァーミリアンは決して日本のチャンピオンホースではありません。そういう馬がビッグレースに遠征してそれなりの結果を残してくること自体、日本馬のレベルの高さの証明とも言えます。今回だって直線勝負で決して後方にいた馬達に先着させないだけの底力を見せました、ある程度の適性が見込める日本のトップホース(芝・ダート問わず)が参戦すれば、このレースの制覇も決して夢ではないというのが僕の意見です。先行できて、芝のGIを勝てるスピードと瞬発力、ダートでも楽勝できるパワー、砂適性、これらを満たす馬が現れたら、是非ともドバイワールドカップを目標にしてもらいたいものです。

さて、もう一つ、日本馬にとっての快挙だったのがドバイデューティフリーでのアドマイヤムーンの勝利です。戦前からの予想どおり、この馬のポテンシャルはいまや世界のトップクラスと肩を並べるところまで来ていたなというのを証明してくれました。そしてダイワメジャーも3着、一旦は馬なりで先頭に立つも早々とムーンに交わされて、それでもしっかり踏ん張って3着粘るあたりがいかにもメジャーらしい競馬でした。瞬発力では分が悪いのでスローな展開に泣かされたのが大きいとはいえ、こういう馬がドバイの地でも日本と変わらない競馬ができることが素晴らしい。アドマイヤムーンも完全に普段通りの競馬で、最後鞍上が手綱を緩めて詰め寄られるシーンがあったものの内容的には完勝でした。今回のレースはメンバー的にそうレベルの高いものではなく、実際ブックメーカーのオッズでは日本馬2頭が人気でした。ムーンは今後どのような路線を歩む野か注目ですが、案外香港のQEIIカップなんかより、国内のほうが厳しい戦いになるような気がします。秋の天皇賞でドリパスやサムソンと再戦してくれると非常に盛り上がると思うのですが・・・
posted by 馬砂雪 at 15:54| Comment(0) | TrackBack(0) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月05日

ココナッツパンチって誰だ?/弥生賞回顧

アドマイヤオーラ強し。直線はやや寄れ気味だったものの、最後まできっちり伸びきった。うむむ、これで皐月賞は完全にこの馬とフサイチホウオーが中心となりそうだが。。ココナッツパンチって誰よ?

成績・映像など
http://jra.jp/datafile/seiseki/replay/2007/024.html

ドリームジャーニー蛯名の予想外?の好スタートで始まったこのレース、ペースを握ったのはインパーフェクトだが、3コーナーあたりでサムライタイガースなどが動いて速い流れに。道中中団につけて、直線では先団内目からいち早く抜けたアドマイヤオーラが、外から迫ったココナッツパンチを振り切って勝ちきった。勝ったアドマイヤオーラは一戦ごとに競馬がよくなっているという点が素晴らしい。これはアグネスタキオンの成長力に疑問符がついた昨年までの傾向とははっきり違う特徴で、相手が強くなってもレースの格があがっても順調に対応してきてるあたりに奥の深さを感じます。いやだなぁ・・・、でもこれでホウオーのライバルは確定したし、武豊の選択馬もほぼ決まりでしょう。

しかしながら、このレースで一番内容的にも濃かったのは2着したココナッツパンチでしょう。つーか、誰だよ?ほんとにレース前まで知らなかったよ(オッズ知らなかったけどそこそこ人気だったんですよねぇ)。東京マイルの新馬戦を上がり33秒台で勝ってきた馬、今回は直線大外回しながら凄い脚でオーラに迫っています。取り付く脚も、最後の伸びも大したもので、あれだけ外まわして上がり最速、仕掛ける位置さえ合っていれば中山でもいけそうな感じですね。2戦目でこの内容なら本番でも期待できそうです。しかし、マンハッタンカフェ産駒、こんなのがまだいたとは・・・。大久保洋吉厩舎で吉田豊、吉田照哉所有というなかなか珍しい取り合わせ、メイショウレガーロかとおもいきやこちらのマンハッタンでしたか。

ドリームジャーニーは休み明けで少し伸びたりないという競馬。鞍上のコメントによると、スタートが良すぎたのがかえってあだになったとのこと。これは本番でのESP宣言ともとれなくもないが・・・たしかにこの馬のリズムはちょっと出遅れて後ろからというほうがいいのかもしれない。

タスカータソルテはまずまずいい脚を使いましたが、前には届きませんでした。最初のコーナーから最終コーナーに至るまで終始外々をまわされたことで、かなり余分に走っていたというのは勿体無いなと感じましたが、どちらにしてもまだ未完成の馬だったということでしょうか。今回は休み明けでもパドックでの仕上がりは十分に見えました。でも実際は使ったほうが良いのかもしれません。今日の新馬戦でPOのジャンバルジャンとさらにシグナリオという2頭のジャングルポケット産駒がデビューしましたが、前者はポケ産駒らしからぬ割と締まりのある均整の取れた馬体で緒戦からいけそいうな気配、一方の後者はまだ随所に緩さの残る仕上がりでした。ところが結果はシグナリオ1着、ジャンバルジャン3着。直線仕掛けた位置の問題もありますが、最後の脚はやはり後者のほうが上回っており、ジャングルポケット産駒の難しさを改めて感じました、この馬の仔は以外に緩めに映るタイプのほうが走るのかもしれません、親父自身も馬体にはいろいろ注文がつきましたし。


アグネスタキオン産駒が父と同じく弥生賞を勝って皐月賞に駒を進める、そして迎え撃つはやはり父と同じレースを勝って同じローテで臨むジャングルポケット産駒。マンハッタンカフェ産駒も強そうなのがいる(カフェ自身は弥生賞4着)。果たして歴史は繰り返すのか?はたまた子供たちが新たな歴史をつくるのか?いい展開になってきましたねぇ、ワクワクします!
posted by 馬砂雪 at 00:02| Comment(0) | TrackBack(1) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月26日

ローエングリン、涙の復活/中山記念回顧

中山記念はあんまり予想せずに、この条件・斤量・相手関係・そして久々のこの鞍上と枠ならと思い、好きな馬ローエングリンの単複だけ買って気楽に見てました。スタートでいきなりビビッた。

成績・映像等
http://jra.jp/datafile/seiseki/replay/2007/020.html

ローエングリンが内枠から1年でそう何度もお目にかかれないレベルのスーパーロケットスタートを決めて、1馬身半ほどリード。先行馬がそろって前が競りあうような展開かと思いきや、この予想外の好スタート馬によって流れが確定しました。さすがにあのスタートを見せられては誰も行く気が起きないでしょう。あとはもうローエングリンの一人舞台、1000m通過59.5秒という淀みないペースで、速過ぎず遅すぎずの理想的なラップを刻み、4角まで持ったままの手ごたえ。直線シャドウゲイトが並びかけるのを簡単に振りほどくと、最後は大外急追エアシェイディ、ダンスインザモアを抑えて完勝。4年前の中山記念と同じように逃げ切りで勝利をつかんだ8歳馬の雄姿が輝いて見えました。

ローエングリンについては、僕は昔から「この馬でGI捕れないようなら伊藤正徳は調教師辞めたほうがいい」というようなことを偉そうにほざいてた記憶があります。それぐらい、この栗毛の外国産馬の才能に惚れていたし、そして調教師のレース選択・騎手起用などに大いに不満を持っていました。あの年のダービーに出ていたら、宝塚なんか使わず秋の天皇賞一本に絞っていたら、復帰後の岡部を乗せなかったら、そして例の暴走天皇賞・・・。あのときの戦犯とされた後藤浩輝騎手はそれからしばらくローエングリンの鞍上から下ろされ、伊藤調教師との間にも大きな溝ができました。それから長い年月を経て再び後藤とコンビを組んだローエングリンの華麗すぎる復活。美しいサラブレッドが再び輝きを取り戻したとき、競馬とはかくも素敵なものなのかと感じ、また自分がどれだけこの馬のことが好きだったのかということを改めて思い知らされました。後藤騎手の涙のインタビューを見るまでもなく、ローエングリンにまつわる話は涙なしには語れないのです。この馬が最後にGIを勝つところが見たい、本気でそう思うようになりました。

まったくもってついてないのはエアシェイディ。まさか同厩の大先輩の復活劇に華を添える引き立て役に回ろうとは・・・。内容自体は最後に馬群が固まったため外を回した分届かなかっただけで、直線の脚は際立っており勝ちに等しいものでした。勝った馬のスタートダッシュとそこからの完璧な騎乗内容に隙がなかっただけの話で、こればかりはしょうがない。まともならもう重賞を2つほどは勝っていてもおかしくない馬なんですけどねぇ。調教師にしてみれば、GI出走の賞金面から本当はエアシェイディのほうを勝たせたいという思惑だったのでしょう。わざわざアンカツを下ろしてノリを確保して、いらんことをたくさんやっている割に、やることなすことすべて裏目でまたシェイディは重賞勝利のチャンスを逃してしましました。それでもいんです、ローエングリンと後藤が勝ったんだから。おそらく今はそう感じているのではないでしょうか。伊藤正徳調教師にとっても本当は一番頑張ってほしい馬が復活してくれたのだから。


阪急杯は馬券も買わなかったし、あんまり予想してなかったのですがプリサイスマシーンの複勝圏は堅いかなぐらいに思っていました。最後は際どかったですがまさか同着とは・・・。重賞同着は久しぶりですね、湯浅調教師も最後の最後で重賞勝利はうれしかったでしょう。武豊スズカフェニックスは外をまわして差し届かずの、完全に脚を余した格好。内容的にはこの馬が一番強かったかもしれません。この路線はもう3年近く王座不在の状態が続いていますが、高松宮記念本番もその様相そのままに混戦模様になりそうです。
posted by 馬砂雪 at 17:56| Comment(0) | TrackBack(1) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月25日

「競馬は格闘技」を再確認したレース/アーリントンC回顧

男と男の意地の張り合い、いやむしろ因縁か。
今週で引退となる本田優騎手のローレルゲレイロと、四位洋文騎手のトーセンキャプテン。2騎の激しい火花散るデッドヒートは言葉どおり馬体をぶつけ合うギリギリプレイ。結果的には四位の強気とキャプテンの勝負根性が勝ったが、レース本番、しかも重賞のゴール前での肉弾戦は日本の競馬においてはなかなかお目にかかれないもの。半分あきれるとともに、「競馬は格闘技である」という言葉を思い出し、勝負の世界だと実感させてくれました。

成績・映像等
http://jra.jp/datafile/seiseki/replay/2007/019.html

パトロールフィルム動画(ぶつかり合う様子がわかります)
http://jra.jp/JRADB/asx/2007/09/200701090111p.asx

審議内容が「2頭がぶつかったことに対する」もので、降着・失格なしの理由が「両馬が互いにぶつかったことによる事象」と片付けられたこのレース。勝利騎手インタビューで四位騎手が「本田さんのファンから野次られて気分悪いですね」と軽くむかつき加減に話していたところを見る限り、裁定ルームでも喧嘩すれすれのやり取りがあったのかなと思いたくなる。そもそもこの2人といえば昨年のエリザベス女王杯で「GI第1着降着」という大事件の加害者・被害者、今回は先にぶつかりに行った本田を四位が返り討ちでしてやったりの形だが、まさかよりにもよって本田引退週の重賞勝利がかかった一番でリベンジの舞台が整ってしまうとは・・・。もともと「レースを壊す」ことにかけては第一人者でもあるわけでらしい結末でもあったが。勝っても負けても「空気読め!」といわれる本田さんの今後に幸あれ。

とまぁ、人のことばかり書いてしまいましたが、勝ったトーセンキャプテンは凄かった。人気が示すとおり実績的にはローレルゲレイロのほうが2枚は上、強い相手と戦いながら常に接戦を演じてきていただけに、ある意味クラシックへ向けて既存勢力組の砦的存在。トーセンキャプテンは2戦2勝とはいえ、重賞初挑戦でまだまだ未知の部分が多く、逆にそれが買われての単勝2番人気。はっきりいってローレルどころかマイネルレーニアにすら適わないかもと思っていました。だが恋は盲目、我が愛しのジャングルポケットの産駒とあっては贔屓しないわけにはいかない。もちろんこの馬自身のこれまでのレース振りもなかなかのものでした。とにかく並んで抜かせない、相手に絶対先着させないという強い意志が感じられる馬で勝負根性が強く、未知の可能性にかけてみたくなる要素は十分。レースでは内枠ということもあって鞍上が上手くエスコートし、経済コースからこの馬がもっとも力を発揮できるゴール前で並びかける形に持ち込んでくれました。ローレルゲレイロが来るの待って、一度前に出られてもそこから抜き返すすばらしい勝負根性、これぞまさしくジャングルポケットだという素晴らしい競馬をしてくれました。馬券も3連単でとれたし、ほんとポケ様ありがとう!

これで無敗のジャングルポケット産駒が2頭、皐月賞にコマを進めることになります。来週は弥生賞にタスカータソルテも出走しますし、場合によっては本番で上位人気をジャングルポケット産駒が独占?この展開は凄すぎる・・・、妄想も大概にしときますが、それにしても母父に入っても恐ろしい遺伝力を発揮するサンデーサイレンス様が一番凄いわ。
posted by 馬砂雪 at 23:45| Comment(0) | TrackBack(3) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月04日

負けない・抜かせない・強いホウオー/共同通信杯回顧

今日は競馬場いってきました。フサイチホウオーがまたやってくれましたね。どこまで連勝を続けるのでしょうか?

成績・レース映像
http://jra.jp/datafile/seiseki/replay/2007/013.html


単勝1.4倍、かなり被った人気でした。馬体重もプラス10キロでパドックでは腹周りに若干の余裕が感じられる仕上がり。もともと体型的に太く映るタイプとはいえ、ラジオNIKKEIの時のしっかり絞れた馬体と比較すると一抹の不安がよぎりました。

ただ、馬場に出ると元気いっぱいに返し馬をしていつものホウオー。有り余る力を発散させるように鞍上になだめられながらパワフルなフットワークを披露していました。レースは一団で進む展開で平均〜ややスロー、ホウオーは中団で折り合いをつけ4コーナーで外に持ち出すと一気に先頭へ。内で先に仕掛けたフライングアップルは並ばせないまま抜き去るが、大外強襲のダイレクトキャッチは完全に脚色が上で一瞬やられたと思いました。でも並んだら最後まで抜かせずクビ差凌いでそのまま押し切ってしまいました。

本当に「負けない」馬だなぁと・・・。付けた着差はいつも大したことないけど、そのたびに「着差以上に〜」と言われる馬。
タイムトライアル的な勝負で絶対的な存在だとは思いませんが、とにかくやたらと勝負強い。圧倒的に実戦向きタイプ、「競馬が強い」って感じ。今日のレースもフライングアップルを目標に一度抜き去ったら競馬を止めようとしていましたが外からダイレクトが視界に入るともう一度踏ん張って見せました。負けん気の強さはすごいものがあります。テイエムオペラオーや最近だとカワカミプリンセスにも共通するところがあるかな。こういうタイプの馬がデビューから未だ負け無しで連勝を続けているということは非常におもしろいなぁと思います。

でも他陣営にとっても打倒ホウオーの具体的な戦略がはっきりしました。先に行かない、並ばない、気付かせない。ゴール直前で大外から一気に抜き去る競馬が理想、今回は結局届かなかったとはいえダイレクトキャッチの乗り方は正解だったと思います。出し抜けというと聞こえが悪いですが、ホウオーが本気の走りをする前に離れた位置から差しきるやり方が最もスマート。ホウオーはそういう点で不安がありますので、一頭になっても気を抜かずに伸びる走りを覚えることが課題でしょう。競馬だからいつかは負けるとは思いますが、出来ればこのまま勝ち続けてほしいものです。
その他では、2番人気ニュービギニングは4着。過去の戦歴やパフォーマンスからこの馬が上がりの勝負では分が悪いのはある程度分かっていました。4着というのはなんとも微妙ですがホープフルS勝ちぐらいの力は出したと思います。パドックでも相変わらず頼りない馬体でこれでOP勝ち出来ちゃうのはさすがに血統だなぁと感心してましたが、今回は末脚爆発とは行きませんでした。この馬に関しては「通例からいけば足りない馬だが、血統的な潜在能力の可能性に賭ける」というのが戦前での評価でしたし、兄のような爆発的な瞬発力が出なかったという時点でこの結果は順当という訳です。これから競馬を覚えてキャリアをつめばどんどん成長する可能性もありますし、次走が注目されます。

フリオーソは・・・、全然ダメでした(爆)。3コーナーではやくも鞍上の手が動きまったく見せ場なく惨敗。馬体チェックでは危険承知でプッシュしてみましたが、今日のパドックでも抜群の馬体、周回はやや硬さがあるものの繋ぎの印象は良くこれなら芝でも・・・と思い果敢にホウオーと馬連一点勝負!あえなく撃沈しました。結果論の言い訳になりますが、今日のように時計の速い東京の芝で、サンデー系ばかりが連対する流れ、ペースも落ち着きそうな少頭数・典型的逃げ馬不在、どう考えてもBT産駒でダート実績馬がいきなり勝ち負けできる状況じゃなかったですね、自分はそういうとらえ方は苦手ですが実際2着のダイレクトキャッチが東京新馬戦で33秒台を計時していたことなどを考えても、切れる馬を選ぶべきだったのでしょう。馬自体は素晴らしかっただけに残念。

ホウオーはこの後は皐月賞に直行するようです。そこまで父と一緒じゃなくても・・・。NHKマイルCを使う可能性は低い用ですし、皐月賞を叩いてダービーというのが青写真?でも負けてないだけに無用のプレッシャーがあるでしょうね。ちなみに父の当時もいわれてましたが共同通信杯→皐月賞直行のローテで勝ち馬は過去にいません。もちろんダービーが大目標として、そこに100%に持っていくためにどのような仕上げをしてくるのか非常に興味深いところです。体重も500キロ以上あり脚元への負担もあるので使い詰めよりはいいと思いますが。

個人的には、今度職場を移る関係で今後プライベートでの中央競馬場観戦がなかなか難しくなりそうなので、友人との競馬観戦の見納めと思って今日は東京に赴きました。馬券はさっぱりだったのがいかにも自分らしいですが、目の前でホウオーが勝つところを見れて嬉しかったですね。いい思い出になりそうです。

houo7.jpghouo8.jpg
posted by 馬砂雪 at 22:51| Comment(0) | TrackBack(3) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月26日

それでもディープは飛んでみせた/有馬記念回顧

本当に"飛ぶ"馬はいるんだなぁ

引退レースの有馬記念で最高のディープインパクトを見せ付けられました。最後まで緊張を解かず、これだけの状態を維持した陣営にはただ頭が下がる思いです。

直線の短い中山内回りの有馬コースでも飛んでみせるとは、やはりこの馬だけは計れない。ディープが勝つには上がりの競馬を捨てて、早めに捲って押し切るしかないと思ってましが浅はかでした。皐月賞より、昨年の有馬より遙かに速い脚で4角を回り、坂で止まるどころか加速して突き抜けるまさに"飛ぶ"走り。4角で他馬を置き去りにする加速の速さに感動すら覚え、これこそがこの馬の真骨頂なんだと改めて感じました。過去のレースと比較してもベストパフォーマンスと言える強い、そしてディープらしい内容だったと思います。

有馬記念を上がり33秒台の脚で差しきったのはマンハッタンカフェだけ、それを0.3秒上回りましたが、最後は流して手綱を緩めていたので追えば33秒前半を計時していたでしょう。池江泰郎調教師は「競馬とは上がり3ハロンにどれだけの脚が使えるかの勝負」と言いました。自分のスタイルを頑なに貫いて、最後の瞬間まで輝き続けた優駿の姿に、競走馬のひとつの完成形を見た気がします。

3歳3頭は各々の競馬をしましたが、100%のディープの前には全く問題になりませんでした。メインは前半ハイ、後半スローの流れを作ろとするも4角で早めに来られてアウト。ドリパスはインベタから好機を狙うも前の馬が動かず行き場をなくして半分自滅。サムソンは番手から自分の競馬を試みたが上がり勝負に対応しきれず完敗。ただ、それぞれが勝つための選択をしての結果だけに、納得しています。来年に希望がつながりました。

レース自体はメインが離して逃げるも後続はスロー。逃げ馬のペースが落ちた後半に、前の馬がなかなか動かなかったため、結果的に上がり勝負になり展開やコース取りで不利を被った馬が何頭かいました。またディープに競馬をしやすくしてしまいました。ただダイワのアンカツにしてみれば距離不安がある中自分から動けないのは当然だし、ポップロックのペリエも漁夫の利狙いの死んだフリ作戦。デルタ岩田は自分で流れを引き込むために、最初から外で待機して多少ロスがあっても早め捲りをやるしかなかったはず。厳しい言い方ですが、今回は鞍上の選択ミスで不完全燃焼だったように思います。
ポップロックの成長ぶりは見事。鞍上の作戦がハマった感が強いものの、海外遠征帰りできっちり結果を出したことは素晴らしい。来年も注目です(川田が乗ってくれないかな?)。

ディープ以外の掲示板に載った馬+アドマイヤメインは恐らく実力的にそう差はないでしょう。条件、展開、状態一つで着が入れ替わるほど接近した関係だと思います。そんな中誰が来年の主役になるのか、僕はまだまだ成長途上に感じる3歳馬に期待したいです。


さて、ついに引退を迎えたディープインパクト。引退式でまだ若々しい姿を見ていると、(引退に納得しているはずなのに)やはりちょっと勿体無いなんて気持ちが沸いてきます。あのしなやかで美しいフットワークがもう二度と見られないのは寂しいですね。

種牡馬としての彼の可能性は正直わかりません。「馬格の無い馬は種牡馬で成功しない」というのは、多くの例外を含んでいて根拠乏しいネタなので自分は信じていませんが、一方でディープの走りの原動力は強靭な心肺機能とともに、一種天才的なフォームから生み出される一分の隙もないフットワークの賜物だと考えています。その二つが奇跡的に同居したからこそ"飛ぶ馬"が生まれたのだというのが持論。だとしたら心肺はともかく走りのフォームまで産駒に受け継がれるものかという漠然とした疑問があり、ディープの仔だからポコポコ走るかというとそう簡単ではないんじゃないかなと思ったりもします。が、まあ直にわかることです、月並みですが産駒があの天才的なフォームを受け継いでくれることを期待しましょう。
posted by 馬砂雪 at 18:44| Comment(0) | TrackBack(0) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月10日

出遅れてもドリームジャーニー/朝日杯FS回顧

親父が結局8歳(現7歳)まで勝てなかった国内GIを2歳でいともあっさり勝ってしまう孝行息子。それにしても直線の鋭い脚には恐れ入りました。GIで久々に気持ちのいい差し切りを見ました。

成績・レース映像(JRA)
レース後のコメント(ラジオNIKKEI)

アドマイヤヘッド、ドリームジャーニーともに前走に続いて出遅れ(またESPか…)。しかしドリームは結果的にこの後方待機策で脚が溜められたのが良かった。オースミダイドウは軽く掛かり加減でハナを奪っての逃げ。正直、こうなるような気がしてたし、こうなったら中山GIでは勝てないだろうなとも思いました。ダイドウのペースはまずまずでしたが、ペリエが押さえながらの溜め逃げだったため、後続、特に脚のあるローレルゲレイロにとっては絶好のペースで流れた感じ。そのゲレイロが直線向いた時点の手応えは一番だったけど、大外からものすごい脚でドリームジャーニーが一気に抜き差ってしまいました。ダイドウはコーナーで口向き悪く、直線では簡単に並ばれてアウト。それでも3着に残したのは能力か。

勝ったドリームジャーニーは416キロ(前走比マイナス4キロ)という小さな体のどこにあれだけのエンジンを積んでるんだという凄まじい脚でした。父ステイゴールドもやはり小さい馬でしたが、回転の速いフットワークから繰り出される軽快な末脚は鞍上の「軽く飛びました」コメントじゃないですが、ディープインパクトみたいですね。馬体チェックでもまだ成長途上の小さな馬と評しましたが、パドックではまとまりのある体つき、小気味良い脚捌きでキビキビ歩いている姿が特徴的でした。母父もメジロマックイーンでよくもまぁこの血統で2歳GI勝ったなという感じ。池江泰寿厩舎の初GI制覇となりましたが、ステイゴールドもメジロマックイーンも父池江泰郎調教師の育てた馬だけに、この馬で勝てたことは本当に嬉しいでしょう。蛯名騎手も久々のGI勝利ですね、相変わらず大事なところで出遅れかましてくれますがw この馬は自分で出遅れるところがありますが、リズムを崩さずに乗れたことが一番の勝因ですね。

2着ローレルゲレイロも馬体が成長途上と思っていた馬。馬体重がプラス14キロと大幅に増え、ずいぶん幅のある馬体を見せていました。レースでも4コーナーでは勝ったと思わせる手応えだっただけにあの強襲には参ったことでしょう。カワカミと同じキングヘイロー産駒に本田優騎手。強引で、しかし勝ちに行く競馬はレースの面白さを一層引き立てます。夏の北海道から走っていた馬ですがまだまだ成長しそうな逸材。

3着オースミダイドウは前走折角豊が折合いをつける競馬を教えていたのに、ペリエさんはやっぱり普通に逃がしてしまいました。気合つけられたら行ってしまう馬ですし、あれだけ後続にマークを受けながらの溜め逃げでは厳しい。坂でも伸びずに不完全燃焼、大体自分のイメージ通りの競馬でした。基本的にこの馬は中山のマイルで先行して押し切れるほどのパワーとスタミナは兼ね備えていません。坂のない京都や中京ならともかく、今後もスタミナの要求される競馬では直線で甘さを出すでしょう。スピードは良いものがありますからスプリント〜マイルまでに照準を絞ればまだまだ活躍できそうですが。パドックでの発汗も酷かったし、気性的にも大人にならないと来年は辛いですね。

マイネルレーニアも良く頑張ってますが、思ったより最後は伸びませんでした。本来なら自分でハナ切ったほうが良いタイプなので、今回は少々中途半端だったかな。あと松岡のコメントにもあるようにパドックでやや重め残りに映りました。折角だからもう少しきっちり仕上げて欲しかった。フライングアップルは巧く乗って直線内から脚を伸ばして4着確保、ということは勝ったドリームジャーニーも含めて東スポ杯組のレベルは高いですね。フサイチホウオーの評価も上がるかな?

ステイゴールドにキングヘイロー、スペシャルウィーク、グラスワンダーと牝馬のGIもそうでしたが日本で活躍した馬の産駒が上位に来ますね。サンデーサイレンスがいなくなって、種牡馬戦国時代の到来を予感させます。


香港のほうは、後日詳しく書こうと思いますが、1勝も挙げられず残念な結果になりました。ただ、アドマイヤムーンは本当に惜しかった・・・もう少しスムーズに競馬が出来ていれば、もったいないハナ差でしたね。
posted by 馬砂雪 at 22:32| Comment(1) | TrackBack(0) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月03日

ウオッカに酔ったぜ/阪神JF回顧

新種牡馬に乾杯♪

2歳牝馬のGI、阪神ジュベナイルフィリーズを優勝したのはタニノギムレット産駒のウオッカ、2着もアドマイヤコジーン産駒のアストンマーチャンで今年の新種牡馬産駒ワンツーとなりました。

成績・レース映像
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/hjf/result/hjf2006.html

パドックを見たときからいやな予感はありました。細化が激しくまだ成長途上と見ていたルミナスハーバーが絶好の気配、橋口のウソツキ…。ウオッカもしっかり仕上がっていて勝負になる出来。本命ハロースピードが悪かったわけではないのですが軽視していたライバル達の予想外の迫力にやや不安がよぎる。

不安は全然関係ない形で的中し、ハロースピードは痛恨の出遅れ。最も心配していた事態に半分諦めモード。対照的に好スタートを決めたアストンマーチャンは番手最内の絶好ポジション。改装された阪神マイルコースはスタートしてからの直線が長く、ポジション争いでごちゃつくことはなくなったものの、スパイラルカーブは思ったほど役にたたず、最初に後手を踏んだハローは最後まで馬群で揉まれながら不完全燃焼の競馬になってしまいました。まあ、これはそういう不安要素のある馬を選んだ自分が悪い。仮に出遅れが無かったとしても上位2頭には届かなかったでしょう。このまま埋もれず、来年の巻き返しに期待したいところ。

アストンマーチャンは不利のない完璧な騎乗でしたが、直線で勢いよく迫ったウオッカに最後の最後で交わされ惜敗。やはり単なるスピードタイプではなく粘り腰もハンパない。今回は勝負のアヤで負けたといえる部分もあり、横綱相撲で押し切ろうとした内容は勝ちに等しいものでした。かなり大物になりそうな予感がします。現時点では桜花賞最有力候補か。

勝ったウオッカもインから好スタートで道中上手く折り合い、マーチャンをマークする最内をキープしながらスムーズな競馬。直線では一度前が壁になりかけ、外に持ち出すロスがありながらも、父ばりの豪快なフットワークでどんどん前に迫り、遂には捉えきりました。前走は完全に展開に泣いた2着で距離短縮によるハイペースが結果的にはまった印象。父はダービー馬ですがむしろマイラー色の濃い馬体と走りでした。この馬はマイルより長い距離のほうに適切がありそうな伸びのある馬体で、桜花賞は勿論、オークスでも大いに期待できそう。

それにしても、父タニノギムレットで母タニノシスター、カントリー牧場生産の「純・谷水ブランド」とはお見事。父内国産、日高の逆襲は、日高の生んだダービー馬に寄って為されるのか。

来年の牝馬クラシックはこの2頭とダイワスカーレットが主役候補でしょう、今から春が楽しみです。また、「元祖松国流」のダイワチームと、それを受け継ぎ進化した「角居流」タニノチーム、個人的にはこの師弟対決も非常に楽しみです。

ちなみに、ギムレットのレシピは「ジンとライムジュース」、「ウォッカ」じゃないのであしからず(笑
posted by 馬砂雪 at 21:14| Comment(2) | TrackBack(0) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月28日

ディープとハーツ、両雄の明暗/ジャパンC回顧

輝きを取り戻したディープインパクト、光を失ったハーツクライ。1年ぶりの直接対決で好勝負を期待されたジャパンカップは、両雄が明暗を分けた。

成績・レース映像
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/jc/result/jc2006.html

誰が行くのかというメンバーでコスモバルクがハナを切り、トーセンシャナオーが続く。逃げるかとも思われたハーツクライは3番手から出を伺う。バルクはしっかりと折合いながら前半1000m61.1秒のこのレベルにしては超スローといえるペースを演出する。ディープインパクトはスタートから最後方追走で定位置をキープ。残り800mのあたりで先にデットーリが動き、ディープより先に上がっていくがそれを追いかけることなく徐々に加速、4角で大外を回りながら集団に取り付いたディープは楽な手応えで離陸モードに入り、直線では「飛んだ」。内から猛追の3歳馬ドリームパスポート、4角で置いていかれたウィジャボードらを振り切り、あっけないほどの強さで6つ目の栄冠を手に入れた。ハーツクライは一度の見せ場もなく馬群に沈んだ。

☆       ☆       ☆

ディープインパクトはデビュー以来最低体重でしたが、パドックでは以前より落ち着いた印象で、馬体の出来も上々。程よく気合も乗って走れる態勢でした。今回は少頭数で、積極的に行く馬もおらず結局スロー。本来最後方待機の馬には厳しい流れのはずですが、早めに動いていって終い33秒台の脚が使えるディープにとってはまさにおあつらえ向きの舞台、彼のスタイルが最もマッチする展開となりました。予想で述べたように、ディープ最大の武器はどこからでも仕掛けていけるスタミナの裏づけと、長い直線があれば終い33秒台クラスの強烈な末脚が安定して繰り出せるということ。直線の長い東京競馬場でスローな流れとなれば、3コーナーから仕掛けてひと捲くりで簡単に勝利をものに出来てしまうのは当然。だからこそハーツクライに厳しい流れを演出する役をお願いしたかったのですが、そのハーツは全く自分の走りをすることなく、ただただディープの独壇場でした。ディープインパクトの強さの「再確認」ができたことが収穫で、レース自体は昨年の激戦と比べるとやや内容に乏しいものだったように思います。それでも、さまざまな思いで挑んだディープ陣営にとっては「絶対に負けられない」レースを獲ったということは何ものにも変えがたい収穫だったといえるでしょう。
実況・中野雷太アナの「全てを振り切って、ディープインパクト ゴールイン!」というフレーズが実に印象的でした。

一方のハーツクライはパドックで覇気がなく、ややトモの肉が落ちた印象。もともと気合乗りのよいほうではなかったと記憶していましたが、元気のなさが気にはなりました。レースではルメールがスタートから軽く押して番手につけるものの、道中目立った動きはなく直線では全く見せ場なく後退。勝ったディープに2秒以上の差をつけられての惨敗はどう見ても力負けの類ではありません。やはり戦前から言われていたのど鳴りの影響なのか、レース後も息が苦しそうだったというのが橋口調教師の言葉。ただ騎手はのどはいつもどおりだったと言っているし、どうなんでしょう。結局、調教でいくら動いても実戦の息持ちは話が別だということです。キングジョージからの間隔が空いていたこともあるのでしょうが、それにしても好レースを期待していただけに残念でなりません。馬主側は有馬記念に行くと言ってますが、橋口師はのど鳴りが原因だから引退させてあげたいと意見が衝突、師は説得してでも引退させたい様子で、一番近くで見ている人がそういうのならそれが一番なのかもしれません。有馬での最終決戦を前にターフを去ってしまうのか・・・。(※追記 やはり引退のようです、残念無念。)

ドリームパスポートはパドックで一番良かったといえるぐらい張りもつくりも抜群で周回も力強い動き。レースでは中団でしっかりと折り合って、終いも最後まで脚を伸ばしたのは成長の証。3歳馬でウィジャボードに先着は大健闘で、ここにきてやっと馬に芯が入ってきました。このまま順調に成長すれば来年の主役は間違いないでしょう。

ウィジャボードは小柄でもしっかりとした品格を持ち合わせた馬。ディープの様子を伺うような位置取りで末脚勝負の展開に持ち込もうとしていましたが、後から動いたディープに外から捲くられて直線入り口で後手を踏むデットーリらしからぬロス。一度加速を始めたディープに追いつけるはずもなくインをつかれたドリームパスポートにまで先着を許してしまいました。地力の上では2着もあったと思いますが、それでもこれが精一杯という感じもありました。BCから中2週での遠征とハードなローテでも全く折れない強さ、「世界最強牝馬」の名に恥じない素晴らしい馬だったと思います。

コスモバルクはハナを切ったから折り合えたのか、気性が成長したのか、とにかくスローのペースを自分で作るというずいぶんと物分りのよい馬になりました、が、逆に以前の闘争心が失われつつあるようにも思いました。東京で最後ヨレる(五十嵐が寄せる?)のはいつものこと、体重が絞りきれなかったのも影響したでしょう。4着は地力の結果であり、また今のこの馬にとってGIが非常に遠いということを物語る着順でもあります。

フサイチパンドラはよく頑張ったほう。この馬のポテンシャルならあるいはと思い、最後馬券を買い足したのですが、さすがに前に馬がいました。それでもサムソンに先着してみせたのはお見事。来年にさらに期待が持てます。メイショウサムソンは何もさせてもらえなかったという感じですが、この馬の力は出したようにも思います。渋った馬場だったダービーは例外で、この馬にとってベストは中山、東京の上がり勝負ではこの結果もやむなし。馬体ははちきれんばかりのボリュームでしたが、如何せんまだまだ絞れる状態で、有馬記念までにビシバシ追って体が出来れば好勝負できると確信しています。この二冠馬はまだ成長途上。

 
posted by 馬砂雪 at 19:53| Comment(2) | TrackBack(1) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月27日

ダート界に新星、アロンダイト/JCダート回顧

いつもベストは尽くすけど、何故か誰かが前にいる。
ここまでくればもう芸術、極めてみたい銀の称号。(だいや)


成績・レース映像
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/jcd/result/jcd2006.html

満を持して外目から抜け出したシーキングザダイヤを、内から並びかけ競り合いの果てに勝利を勝ち取ったのは重賞初挑戦の3歳馬アロンダイトでした。まだキャリアも浅く、未勝利から連勝で挑んだ今回、勢いだけでどこまでやれるかというまさに挑戦者の立場ながら、見事に大仕事をやってのけ、王者不在のダート界に新たな新星として名乗りを上げました。

メイショウバトラーの逃げたペースはレコードだった前年よりはやや遅いものの、ハイペースでバトラー自身も追いかけたフサイチリシャールも直線半ばで失速。4,5番手追走のシーキングにとってはおあつらえ向きの流れで、道中の位置取りや直線での仕掛も絶好、これで負けたらしょうがないという騎乗だったにも関わらず、直線でぽっかり空いた穴に飛び込んだアロンダイトの強襲の前に屈っしてしまいました。レース後武豊は「逃げ馬が内をあけたせいで負けた」というニュアンスの発言をしていましたが、それは騎手心理、言い分は理解できてもファンにとっては納得のいくものではないでしょう。実際、パトロールを見ると哲三騎手が一瞬閉めにいこうとした瞬間に後藤騎手がすかさず飛び込んだ格好になっており、むしろ後藤の好騎乗を褒めるべきでしょう。結果的に道中も内内で進み、直線でもロスなく走ったアロンダイトは格上相手に台頭以上の結果をもたらした訳です。馬も人もお見事。

さて、予想ではアロンダイトのアの字も出てこなかったのに、なぜか単勝を買っていて儲けさせて頂きました。馬体チェックで書いたとおり、先週までこんな馬の存在自体ほとんど知らなかったのですが、パドックの映像をみてビックリ、紙面パドックではわからなかった歩様や迫力がひしひしと伝わってきて、まさに「化け物」の風格を持っていました。馬体の張りも絶好調で、時計云々はともかくとしてこんな馬がいるなら、この舞台でいきなりレートを大きく上げてきてもおかしくないなと考え、思わず単勝を少額だけ買ってしまいました。ソングオブウインドに続いてエルコンドルパサーのラストクロップからGI馬誕生、この種牡馬の仔はこの時期に大きな進化を遂げるのですね、2頭とも一戦ごとに力を付けている感じで今後どれだけ強くなるかわかりません。本当に素晴らしい才能だけに、父が急逝してしまったことが惜しまれます。

結局悩んで本命を打ったブルーコンコルドのほうも「恐竜」のような凄まじい馬体で、馬自体の仕上がりは万全だったように思います、が鞍上も言っているとおりレースでは前が詰まって完全に脚を余し、距離が長かったのが敗因なのかはわからずじまいでした。残念。戦前に「鞍上が一番の不安要素」と漏らしていたのが図らずも当たってしまいました・・・。

シーキングザダイヤは本当にツキがないんでしょうね。これでGI2着が9回目。狙ってできることではないし、この馬自身が悪いということもないでしょう。前走も今回も「何故か」他の馬が激走してしまったような感じ。一種の病気でしょうか。。何とかタイトルを獲らせてやりたい反面、このままのキャラクターを貫き通して貰った方がおもしろいような・・・、馬にしてみれば迷惑な話かも知れませんがw


今年のJCダートは戦前から言われていたとおり、真の意味でのチャンピオン不在の低レベルな争いだったと言えるでしょう。逆に言えば、チャンピオンへの挑戦権をかけて、今後のダート界の方向性を決める一戦だったように思います。そこで新たな勢力が誕生したということは喜ばしいことかもしれません。カネヒキリが来年帰ってきたときに、周りの状況がどうなっているか楽しみです。
posted by 馬砂雪 at 14:47| Comment(0) | TrackBack(1) | レース回顧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。